なぜ「単独飼育」なのか?

アフリカンシクリッドを単独飼育することには大きな魅力があります。その理由としては以下のようなものがあげられます。

@魚同士の喧嘩が発生しない

 基本的にアフリカンシクリッドは非常に攻撃的な性格をしており、他魚に対してよく喧嘩を仕掛けます。そして弱い固体は虐められ、最悪の場合死に至ることさえあります。しかし、単独飼育をすれば、喧嘩のしようがありません。アフリカンを飼育する場合、それとは反対に数を入れて魚の喧嘩を分散させる方法もあります。自分も以前は過密飼育でアフリカンの喧嘩をなくそうと、60cm規格水槽にアーリーの幼魚を20匹入れて試してみましたが、結局は1匹ずつ淘汰されていきました。結局数を入れても必ずしもうまく行くとは限らないのです。結局単独でアフリカンを飼育するのが一番手っ取り早いのです。あるいはセパレーターを使用して、1匹ずつ魚を隔離するか、です(単独飼育とほぼ同じ状況ですよね?)。しかしセパレーターの入った水槽って、景観的にどうでしょうか?魚を含め、美しい水槽を見たいのに、さすがにセパレーターはないですよね?

こんな水槽、見たくないですよね・・・^^;;
A魚体が最大限に美しくなる

 単独飼育で喧嘩がないのですから、魚が傷つくことはありません。観賞魚ですから美しい魚体を見たいのは誰でも同じです。コパディクロミスの一部は胸鰭が伸長しますが、複数飼いの水槽では自慢の胸鰭もなかなか伸びないようです。従って単独飼育で魚体は美しくなります。
B餌の量、糞の量が少なくなり、水換えの期間を延ばせる

 大体90cmスリム水槽で10cm程度のアフリカン1匹だと、1ヶ月は水換えしなくてOKです。餌の量によっては、1ヵ月半から2ヶ月に1回の水換えでも問題なく維持が可能でしょう。しかし、60cm水槽に10cmクラスの魚を複数飼うとなると、最低1週間に1回は水換えをしなければならないでしょう。

こんな感じの単独水槽が理想的です。
Cあくまで海の魚ではなく、淡水の魚なんだ!ということを示せる

 これに関しては、かなり個人的な感性の部分もあるのですが、やはりアフリカンシクリッドが生息するマラウィ湖やタンガニーカ湖が、「海」に近い要素を持っているとはいっても、海ではありません。従ってアフリカンシクリッドの水槽を、沖縄の海のような、白い珊瑚に色とりどりの魚が泳いでいるような、「明るくて賑やかな」水槽にするのはどうかと思うのです。実際のところは、マラウィ湖やタンガニーカ湖の水中でも、数多くの魚が所狭しと泳いでいるようなシーンを、ビデオでよく見たりもするのですが、砂地では、発色したオスが単独で泳いでいるシーンもあります。また、数多くの魚が群れで泳いでいても、海とは違って?、全ての魚が派手な色をしているわけではありません。例えば、マラウィシクリッドの場合、オスは派手な色をしていますが、メスは褐色で、「フナ」のような感じがします。そういった「フナ」の大群の中に、綺麗なオスが数匹泳いでいる位であれば、それは海とは違って「地味」だし、綺麗なオスばかりを集めた水槽を作るよりは、薄暗い空間に綺麗な個体がポツンと泳いでいる感じでも良いと思うのです。

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